北陸新幹線「敦賀乗り換え不要」は本当か? 福井県“インチキ広告”の裏側を徹底検証! 米原ルート「不利」試算の落とし穴、隠されたメリットとは?
福井県が発信した大々的な広告では、北陸新幹線小浜・京都ルートの優位性が強調された。しかし、米原ルートに関する分析は一部に疑問を残す。線路容量や運賃などの問題点を検証し、合理的な選択肢として米原ルートの可能性を探る。
新快速活用で米原ルート安定

広告の主張の3番目は「災害時に困る」という点だ。米原ルートは新大阪~米原間を東海道新幹線に依存しており、東海道新幹線が止まると困るという主張がなされている。
しかし、この主張は、大宮~東京間が東北新幹線に依存している点には触れておらず、ここも別線を作らない限り、小浜ルートで整備しても二重系化は達成しない。大宮~東京の距離が短く、在来線の本数が多いため問題ないというなら、米原も同じように対応できる。米原では新快速が1時間に1~2本走っており、もし足りなければ途中の野洲や草津止まりの新快速を延長すればよい。
新大阪~米原間で運行支障が出た場合は、この方法で対応可能だ。さらに、米原~東京間で運行支障が出れば、東海道新幹線が動かないため、新大阪~米原間は北陸新幹線の列車を自由に使うことができる。