北陸新幹線「敦賀乗り換え不要」は本当か? 福井県“インチキ広告”の裏側を徹底検証! 米原ルート「不利」試算の落とし穴、隠されたメリットとは?

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福井県が発信した大々的な広告では、北陸新幹線小浜・京都ルートの優位性が強調された。しかし、米原ルートに関する分析は一部に疑問を残す。線路容量や運賃などの問題点を検証し、合理的な選択肢として米原ルートの可能性を探る。

米原ルートの課題、解決策は10kmの複々線化

新大阪~米原間線路容量の図(画像:北村幸太郎)
新大阪~米原間線路容量の図(画像:北村幸太郎)

「1」の線路容量については、現在のように敦賀~米原間のみの整備を前提としたプランでは、東海道新幹線への乗り入れは不可能である。にもかかわらず、東海道新幹線側の線路改良については、なぜか議論がなされていない。

 合流させる計画である以上、合流先の線路について検討しないのは本来おかしい。東海道新幹線の線路容量は、回送列車も含めて1時間に最大20本が限界とされている。しかし実際には、米原から新大阪駅の手前10kmの区間では、1時間あたり最大15本しか走っていない。つまり、この区間には1時間あたり5本分のダイヤに余裕がある。

 この最後の10kmには鳥飼車両基地があり、そこから新大阪までの回送列車用に5本分の枠が確保されている。であれば、図にあるように、この10kmを複々線化すれば、北陸新幹線は1時間あたり最大5本、余裕をもって4本まで直通できると考えられる。

 都市部で10kmの線増はたしかにハードルが高い。だが、小浜ルートの建設費が5兆円にのぼることを考えれば、数千億円かけてもなお合理的な選択ではないか。

 加えて、現在もこの区間ではお盆時期などに列車渋滞が発生している。リニアが開通しても、そこに北陸新幹線の直通列車が加われば、本数は現在と大差ない。遅延対策としても、リニア開通後を見据えた投資として無駄にはならないはずだ。

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