「翌日配送、もう限界かも」 現場を追い詰める物流崩壊――「翌日」にこだわる人は3割以下、それでも現場は止められないのか?

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物流現場は限界に達した。私たちが当たり前に享受する「翌日配送」は、現場の疲弊の上に成り立つ。速さを守るのか、持続可能な仕組みを選ぶのか。社会を支える物流の未来が、いま岐路に立たされている。

制度改善 + 技術進展

全国の20~70代の男女、日常的にECを利用するヘビーユーザー1000人を対象に実施された「EC・通販の発送に関する消費者意識調査」の結果(画像:DMソリューションズ)
全国の20~70代の男女、日常的にECを利用するヘビーユーザー1000人を対象に実施された「EC・通販の発送に関する消費者意識調査」の結果(画像:DMソリューションズ)

 運賃にコストが正しく上乗せされ、会社どうしで荷物を一緒に運んだり、仕事を分け合ったりする動きが広がれば、現場の景色は明るい方へ変わり始める。

 荷物を運ぶ単価が上がれば、働く人の給料を上げるための蓄えも生まれるだろう。そうなればこれまで手の届かなかった機械化への投資や、新しい人をじっくりと育てるための時間も守れるようになるはずだ。

 ここで重要なのは、届くまでの速さを選べる仕組みを当たり前にすることだ。翌日配送を「特別な対価を払って受けるサービス」と位置づけ、ふだんの配送には二、三日ほどの余裕を持たせる。

 前述のDMソリューションズによる調査では、土日・祝日の発送をそれほど重要視していない利用者が

「56.5%」

にものぼるという。こうした受け取る側の歩み寄りに合わせ、仕事の波をうまくならすことができれば、苦境でも現場の動きは落ち着きを取り戻せる。

 無理のない働き方が定着すれば、職場を去る人も減るだろう。そうなれば新人の教育にかけた手間が、そのまま組織の力となって積み上がっていく。翌日配送を「あって当然の無料サービス」から切り離し、物流の網を守るための新しい決まりごとを根づかせる。そうすることで、ようやく歯止めをかけられる道が見えてくる。

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