「翌日配送、もう限界かも」 現場を追い詰める物流崩壊――「翌日」にこだわる人は3割以下、それでも現場は止められないのか?
物流現場は限界に達した。私たちが当たり前に享受する「翌日配送」は、現場の疲弊の上に成り立つ。速さを守るのか、持続可能な仕組みを選ぶのか。社会を支える物流の未来が、いま岐路に立たされている。
現状延長

今のまま、翌日配送という無理な仕組みを抱え込んだまま進めば、物流の網は選別の場へと姿を変えることになるだろう。儲けの出ない仕事は門前払いされる。そんな厳しい現実が近づいている。
正社員が足りないと答える運輸・倉庫業が65.8%も存在するという高さを保ったまま、人手不足による倒産も、さらに勢いを増して続くはずだ。こうなれば運送会社は利益の薄い仕事や、手間ばかりかかる小さな荷物を断るしか道はない。
とりわけ効率の上がらない地方や過疎地では、ルートそのものが立ち行かなくなる。モノが届かない「空白地帯」が、私たちの知らないところでじわじわと広がっていく。荷物を出す側がまっとうな運賃を支払うことを渋り、相変わらず「早さ」だけを求め続けるなら、現場のすり減りはもう止まらない。
表向きは翌日配送の看板を掲げ続けていても、その中身はボロボロだ。遅れや質の低下が当たり前になり、物流会社が生き残るために荷主や送り先を選び、ふるい落とす。そんな過酷な淘汰が、すぐそこまで来ている。