なぜ京成高砂は「忍耐の街」と呼ばれるのか? 北総線乗り継ぎ6.2万人、スカイライナーすら速度を落とす現実とは

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京成高砂駅は乗降約9.7万人、北総線乗り換えが約6.2万人を占める京成の主要結節点だが、地上踏切と車両基地が重なり遮断が長時間化。高架化構想は20年以上進まず、成田空港アクセス強化とともに課題が拡大している。住民の諦めと期待が交錯する現場を歩く。

駅前構造の未整備と交通動線の制約

京成高砂駅周辺の様子。筆者撮影(画像:宮田直太郎)
京成高砂駅周辺の様子。筆者撮影(画像:宮田直太郎)

 京成高砂駅は、京成電鉄本線と金町線、北総鉄道北総線の三路線が交わる結節点にあり、東京都葛飾区の主要駅のひとつである。一日の乗降客数は9万7368人で、そのうち北総線の乗り継ぎは6万2227人(64%)に上る。これは京成電鉄のなかでも押上駅に次ぐ二番目の規模だ。

 駅には車両基地もあり、京成の東京都内における拠点と位置づけられる。近隣には、旅客化やBRTの導入などが検討されている新金線も走る。駅の南東側には高砂四丁目団地という千戸を超える大規模な団地が広がり、周辺の居住人口は多い。

 一方で、駅前には住宅や小規模な店舗が並ぶのみで、広い広場や車の乗り降りを円滑にする回転広場は整っていない。そのためバス路線も一系統に限られている。さらに、地上にホームがあることから踏切の遮断時間が長くなりやすく、長年にわたり地域の通行環境に影響を与えてきた。

 こうした踏切の課題を含めた改善に向けた高架化や駅周辺の整備は二十年以上前から検討されてきたが、いまも形にはなっていない。ここでは、こうした事情を抱える高砂の現状を、現地の様子とともに見ていく。

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