「豪華なサービスエリア」が物流を破壊する? トラック難民を生む根本理由――利益至上主義の背後で消える大型車スペースとは
本業で57億円の営業損失を出す一方、SA・PA事業の利益63億円が経営を支えるNEXCOの歪な構造。年間848万人を動員する商業化の成功の陰で、東名上りでは471台分の大型車枠が不足する事態を招いた。物流の2024年問題が直撃する今、利益追求の裏で機能不全に陥るインフラの公益性をどう担保すべきか。
商業化が進むSA・PA

2005(平成17)年の道路公団民営化以降、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)は、通過点から立ち寄る場所、さらには目的地としての性格を帯びるようになった。この変化は、公的なインフラを市場原理に委ねたことの結果でもある。
だが同時に、物流の2024年問題によりドライバーの休息管理が厳しくなり、
「大型車の駐車不足」
という現象が各地で目立つようになった。ここで浮かび上がるのは、稼げる商業エリアばかりに資源が集中し、利益を直接生まない物流用の基盤が軽視される構図である。
もともと物流企業が負担すべき待機や休息のコストが、公共の駐車スペースを占拠する形で外部に転嫁され、インフラとしての安定運営を圧迫しているのだ。商業的な成功と、日本の物流網を支える基盤機能は、限られた空間のなかで互いに衝突しており、この関係を根本から見直す必要がある局面に差し掛かっている。