「もう新宿に用はない」 立川が今選ばれる理由! 「住みたい街ランキング」急上昇も、裏で迫る人口減! この人気は持続可能なのか
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立川市は、中央線のハブとして高い利便性を誇る。都市機能も充実しているが、少子化や高齢化の進展により人口構造が変化している。北口再開発や南口の生活文化の融合が進む中、持続可能な都市設計が求められる。特に、子育て世代や高齢者への支援強化が今後の重要な課題となる。
多様性が生む立川の独自性

立川駅北口は、ルミネや伊勢丹、ビッグカメラ、IKEA、ららぽーとなどが集積する洗練されたエリアになっている。一方、もともとの繁華街だった南口はパチンコ屋だらけといった批判もある。
確かに、南口は北口のような整備された都市空間とは異なり、ウインズ立川やパチンコ店、居酒屋が並ぶ歓楽街の雰囲気が強い。また、駅直結のグランデュオを除けば、大型商業施設は少ない。しかし、この違いこそが立川という都市の懐の深さを表している。
北口が再開発で生まれた整備された都市空間であるのに対し、南口は昭和の面影を残す生活者の町として、歓楽・庶民文化・雑多さといった都市のもうひとつの魅力が凝縮されている。このような住み分けが機能しているのは、単に発展が偏っているわけではなく、都市としてのバランスと多様性が保たれているからだ。
むしろ、すべてが均一に整備されるよりも、北口と南口で異なる空気が流れていることが、一般的な再開発された街と一線を画し、人気を集めている要因ではないだろうか。