「もう新宿に用はない」 立川が今選ばれる理由! 「住みたい街ランキング」急上昇も、裏で迫る人口減! この人気は持続可能なのか

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立川市は、中央線のハブとして高い利便性を誇る。都市機能も充実しているが、少子化や高齢化の進展により人口構造が変化している。北口再開発や南口の生活文化の融合が進む中、持続可能な都市設計が求められる。特に、子育て世代や高齢者への支援強化が今後の重要な課題となる。

人口増加の陰に潜む課題

立川(画像:写真AC)
立川(画像:写真AC)

 東京西部の多摩地域(三多摩)の代表的な都市といえば、立川市が必ず挙げられる。近年、その注目度はますます高まっている。

 リクルートの「SUUMO住みたい街ランキング2025 首都圏版」で、立川は15位にランクインした。2021年の25位から、わずか4年で10ランクも上昇したことになる。現在、立川市は首都圏のベッドタウンとして知られる流山おおたかの森(16位)よりも上位にあり、都心の中目黒(20位)、表参道(29位)よりも人気の街になっている。2025年3月4日放送の『マツコの知らない世界』(TBS系)でも、取り上げられた。番組では、

「立川の奴ってインタビューすると『もう新宿には出なくて十分なんです』とかいうのよ」

と紹介された。立川市の人口は約18万5000人に達し、現在では多摩地域の中核都市としての地位を確立している。市制を施行した1940年(当時4万1070人)からは、想像もつかないほどの発展を遂げた。

 過去の人口予測では、立川市は2015(平成27)年をピークに人口が緩やかに減少すると思われていた。しかし、その予測は大きく外れ、現在も人口は増加している。

 とはいえ、その発展にもブレーキがかかりそうだ。新たな予測では、少子化にともない、東京圏外からの転入者が減少し、都心部への転出が増えるなどの要因で、大幅な人口増加は見込めないとされている。

 2024年2月に立川市総合戦略・SDGs推進委員会が配布した資料によると、2028年には18万6390人で人口のピークを迎え、その後は減少に転じると予測されている。

 住みたい街の上位にランクインしているとはいえ、立川市が安泰であるわけではない。では、立川市は中核都市としての地位を維持するために、どのような戦略を取るべきか。これまでの立川市の発展を振り返りながら考えていく必要がある。

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