埼玉「住める北斗星」に問合せ殺到? 開業直後150件超、なぜ“賃貸住宅”なのか
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2025年7月、さいたま新都心駅直結の複合住宅「ekism」が開業。50戸の賃貸住宅に加え、寝台特急「北斗星」を再現した限定2戸のコンセプトルームには開業直後に150件超の問い合わせが殺到し、鉄道文化と都市ブランドが交差する新たな地域価値を示している。
「ekism さいたま新都心」誕生

2025年7月25日、ジェイアール東日本都市開発(東京都渋谷区)は、駅直結型複合住宅「ekism(エキスム) さいたま新都心」をグランドオープンした。「ekism」は駅や駅ビルに隣接、あるいは駅徒歩1分以内の立地を基本とし、暮らしに便利な店舗や公共施設、さらには地域の交流やビジネス活動を支える拠点を備えた複合型住宅のブランドである。さいたま新都心駅のコンコースと直結する立地に建設されたことで、駅利用者や地域住民、入居者にとっての利便性が大きく向上するだけでなく、駅周辺の賑わいづくりにも寄与することが期待されている。
「ekism さいたま新都心」には、50戸の賃貸住宅と七つの店舗に加え、埼玉県のイノベーション創出拠点も併設され、暮らしと働きの両面で地域に新たな価値を提供する。特に注目を集めているのは、寝台特急「北斗星」をモチーフにしたコンセプトルームで、限定2戸が設けられている。開業直後の2025年7月29日時点で、すでに150件以上の問い合わせがあったことからも、その話題性の高さがうかがえる。
駅直結の利便性と都市型複合施設としての設計に加え、鉄道遺産を生活空間に取り入れた「北斗星ルーム」は、住宅そのものの価値を超えて、地域の象徴的な存在となる可能性を秘めている。鉄道ブランドと連動した住宅開発は、街の認知度やブランド力を高める戦略の一環でもあり、さいたま新都心エリア全体の魅力向上にもつながると見られる。