ローカル線に未来はあるのか!? 鹿児島・JR指宿枕崎線「輸送密度222人」という現実! 経営学者の私が「観光路線化」を強く提言するワケ

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指宿枕崎線は、鹿児島中央駅~枕崎駅間で年間12.09億円の収益を上げる一方、指宿~枕崎間は経営的に赤字が続く。地域活性化のカギは観光列車や駅周辺の医療・商業施設の開発で、公共交通の新たな価値創出が求められている。

指宿枕崎線の未来図共有

枕崎駅に停車中の指宿枕崎線普通列車。2025年1月6日撮影(画像:大塚良治)
枕崎駅に停車中の指宿枕崎線普通列車。2025年1月6日撮影(画像:大塚良治)

 話を指宿枕崎線に戻す。南九州市は「地方で病院に人が集まるといった話があるが、これを駅に変えることができないかとイメージしている」と考えている(第2回会議資料)。群馬県明和町などの事例を参考に、沿線自治体は駅周辺に医療機関や商業施設を配置する事業を立案することが期待される。

 また、指宿枕崎線の利活用によるメリットを可視化し、同線の未来図をステークホルダーが共有する仕組みを作る取り組みが求められる。この線の存続に向けたモデルが確立できれば、他の路線にも展開する可能性が広がるだろう。今後の議論に注目したい。

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