285系「サンライズエクスプレス」後継車導入に課題山積、最大の焦点は乗務員室の運転台だ
285系サンライズエクスプレスの後継車は、オール平屋車両の可能性が高く、定員の減少は避けられない。最大の焦点は、乗務員室内の運転台だ。
登場は1998年

寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」でおなじみの285系サンライズエクスプレス(特急形電車)は、JR西日本とJR東海の共同開発により、1998(平成10)年3月に登場し、7月10日にデビューした。東京~岡山間は両列車併結の14両編成で運転され、岡山で分割併合し、前者の岡山~高松間、後者の岡山~出雲市間は7両編成の単独運転となる。
長らく親しまれた寝台特急客車のブルートレインは直流電化、交流電化、非電化のすべてに入線できる半面、機関車のけん引が必要で、速くても時速110km止まりだった。285系サンライズエクスプレスは直流電化用の電車で、最高速度も時速130kmに引き上げた。
従来のブルートレインは開放形のA寝台(グリーン車に相当する寝台車)、B寝台(普通車に相当する寝台車)を基本に、一部の列車ではA・B寝台とも個室が連結されたが、285系サンライズエクスプレスは寝台車をオール個室化。A寝台個室はひとり用のシングルデラックス、B寝台個室はひとり用のシングルとソロ、ふたり用のサンライズツイン、ひとり用だが補助ベッドを使用するとふたり用にもなるシングルツインが用意された。
さらに開放形の2段式B寝台をアレンジした「ノビノビ座席」という座席車も連結された。寝台料金が不要なので、東京~熱海間、岡山~高松・出雲市間といった、昼行特急感覚の利用が容易にできる。
このほかシャワールーム(A寝台個室シングルデラックス利用客のみ無料、ほかは有料)、ミニサロンなどが設置されている。