ボーイングvsエアバス 中東・カタール航空を巡り、「仁義なき戦い」が起きていた!

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カタール航空がボーイング社とジェット貨物機および旅客機の購入について契約を交わした。ボーイング社のB737MAX10の登場により競争が激化している。

ボーイング社との大型契約

ソマリア・モガディシュのアデンアデ国際空港を離陸するカタール航空の飛行機。2022年2月12日撮影(画像:AFP=時事)
ソマリア・モガディシュのアデンアデ国際空港を離陸するカタール航空の飛行機。2022年2月12日撮影(画像:AFP=時事)

 2022年1月末、カタール航空が、ボーイング社とジェット貨物機および旅客機の購入について契約を交わした。その数は合計102機と類を見ない大型発注である。

 その一方で、カタール航空がかねてから発注していたエアバス社A321neoをキャンセルしている。一体、それぞれの会社とカタール航空の間に何が起きたのか。報道内容をひもといてみる。

 カタール航空とボーイング社の契約の内訳は、次のとおりである。

 B777Xの貨物機34機とそのオプション契約16機、現行のB777の貨物機2機、そして旅客用ナローボディ機B737MAX10が25機とそのオプション契約25機の合計102機である。正式な購入価格は明らかにされていないものの、定価では270億ドル以上、日本円で3兆2670億円(1ドル121円で換算)以上になる。

 この契約は、カタールのシェイク・タミム・ビン・ハマド・アル・タニ首長のホワイトハウス訪問中に発表された。

 バイデン大統領はこの発表に出席していなかったものの、ボーイング社の歴史において過去に類を見ない貨物機の巨額の取引について、ジーナ・ライモンド商務長官は両国間における活発なビジネスの証しとして称賛した。

 これほどまでに巨額な取引を行ったカタール航空とは、一体どのような航空会社なのだろうか。

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