ボーイングvsエアバス 中東・カタール航空を巡り、「仁義なき戦い」が起きていた!
カタール航空がボーイング社とジェット貨物機および旅客機の購入について契約を交わした。ボーイング社のB737MAX10の登場により競争が激化している。
ボーイング社B737MAX10とエアバス社A321neo
カタール航空は、エアバス社のA321neo50機をキャンセルした後に、ボーイング社とB737MAX10・50機購入の契約を発表したのである。B737MAX10は、一体どのような機体であるのか、両者のスペックを比較してみる。
●A321neo
・標準座席数:180~220席(2クラス)
・最大座席数:240席
・全長:44.51m
・全幅:35.80m
・全高:11.76m
・航続距離:7400km
●B737MAX10
・標準座席数:188~204席(2クラス)
・最大座席数:230席
・全長:43.80m
・全幅:35.92m
・全高:12.30m
・航続距離:6110km(補助タンク1基搭載)
B737MAX10は2021年6月にテスト飛行を開始し、2023年初号機納入を目指している機種である。他のB737MAXシリーズと比べて、全幅および全高は同じであるものの胴体が一番長いモデルだ。これにより、B737MAX9の標準座席数178~193席(2クラス)を上回り、A321neoの標準座席数により近づいた。
なお、B737MAXシリーズのB737MAX8とMAX9は、2018年のライオン・エア610便墜落事故および2019年のエチオピア航空302便墜落事故に伴い、2019年3月に米国連邦航空局(FAA)より飛行禁止措置を受けていた。ボーイング社は、B737MAXの生産を一時停止していたが、2020年の11月に米連邦航空局(FAA)の承認受け生産を再開した経緯がある。