ローカル路線バスの旅から学ぶ「予測不可能」な楽しさ【リレー連載】現代人にとって旅情とはなにか(1)
現代の旅は効率重視が主流だが、意外な「エモい瞬間」が旅情を呼び覚ます。増加するひとり旅の傾向や、ローカル路線バスの旅から見えてくる、旅の本質とは? 意外な場所やハプニングが生む心の豊かさを探る。
結果を予定しない旅のすすめ

旅のなかの偶然から生まれる出会いや喜び、驚きを最大化するなら、結果を予定しない旅が一番だろう。
目的地を決めないのもありだが、さすがに野宿とはいかないのであればその日の最終目的地だけを決め、途中はノープラン、つまり行き当たりばったりで移動してみると意外と面白い。
また、自動車やバス、電車といった乗り物ではなく、徒歩の視点で景色を眺めると新たな気づきが得られることがある。部分的に歩きを取り入れてみるとよいのかもしれない。
もちろん、遠くに出掛けるだけが旅ではない。例えば、山手線に乗ってサイコロを振って出た目だけ移動して、途中下車するだけでもそれは既に旅といっていい。
普段乗らない路線であれば、路線バス、路面電車、モノレール、新交通システムなど何でもかまわない。サイコロの目にその旅の運命を託すだけで、偶然がもたらす新たな出会いや発見に出くわすだろう。