インドのビール王が築いた「キングフィッシャー航空」はなぜ破綻したのか? 設立6年でシェア20%獲得も、まさかの「給料未払い」に陥った理由とは?
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キングフィッシャー航空の興亡は、急成長と破綻の教訓を示す壮大な物語だ。設立から6年で20%の市場シェアを獲得したものの、過度な投資と不適切な経営により、2012年に運行を停止することになった。この事例は、ビジネスにおけるリスクと顧客ニーズの重要性を再認識させるものとなった。
F1チーム売却とビール王国の残像
キングフィッシャー航空が破綻した後も、マリヤ氏はユナイテッド・ブルワリー社やフォース・インディアF1チームの経営を続けていた。しかし、航空会社の従業員や機材の悲惨な状況から、彼の名声は失墜してしまった。
2017年にはロンドンで詐欺罪にて逮捕され、翌年にはフォース・インディアF1チームも売却されている。現在、そのチームはレーシング・ポイントF1として活動している。
ユナイテッド・ブルワリー社もフランスのディアジオ社の傘下に入ったが、キングフィッシャー・ビール自体は2020年時点でもインドのビール市場で34%のシェアを持ち、トップブランドとしての地位を保っている。