ルート案内だけじゃもう古い! いま問われる「カーナビ」の在り方、発想の転換が求められるこれだけの理由

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車載機器として定着したカーナビだが、その可能性は十分尽くされているとはいいがたい。ここでは、カーナビの今後の可能性について考えていくことにしたい。

一方的だった自動車の利便性

カーナビ(画像:写真AC)
カーナビ(画像:写真AC)

 一方通行などによって移動の速さが多少そこなわれたとしても、運搬能力や、移動時の快適さなど、まだまだ自動車を使うメリットは余りある。

 その引き替えとして、自動車を利用する者には、交通量の状態から

「いまはこの方面への移動を控えるべきだ」

といった判断や、移動時間自体の増加を受け入れるなどのバランスの発想がこれからは必要となるだろう。一方で、自動車の利用に近距離帯が多くを占めていることも環境的には問題であり、近距離では自動車を使わない選択をする発想も求められている。

 むしろ、これまでの自動車の「便利さ」は、狭い歩道などで歩行者や自転車側に強いられてきた「不便」に対して、一方的でバランスを欠いていたともいえるのではないだろうか。

 一方通行化やカーナビによる交通の調節には、自動車の便利さだけが優先される発想を転換する意味もある。

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