トヨタ・ハリアーはなぜ「旧型モデル」がやたらと人気なのか?

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ハリアーは四半世紀にわたってフルモデルチェンジを繰り返してきたが、一部の間では「新型よりも旧型」を推す声も少なくない。いったいなぜか。

歴史を振り返る

デビュー直後から爆発的な人気を呼んだ初代ハリアー(画像:トヨタ自動車)
デビュー直後から爆発的な人気を呼んだ初代ハリアー(画像:トヨタ自動車)

 1997(平成9)年、トヨタ自動車から発売された高級クロスオーバー・スポーツタイプ多目的車(SUV)「ハリアー」。四半世紀にわたってフルモデルチェンジを3回ほど繰り返してきたが、一部の間では「新型よりも旧型」を推す声も少なくない。いったいなぜだろうか。現行のモデルと比較しながら見ていこう。

 日本自動車販売協会連合会の「乗用車ブランド通称名別順位」(2022年)で、ハリアーは同じクロスオーバーSUVの「フォレスター」(スバル)や「CX-8」(マツダ)などを抑えて18位にランクインしている。

 メーカー希望小売価格は312万8000~620万円と値が張るにもかかわらず、いまだに根強い人気を誇っているのは、これまで築き上げてきたブランド力や、洗練されたデザイン性が大きく関係している。

 ブランド力は、初代ハリアーが当時まだ存在しなかった高級クロスオーバーSUVという新ジャンルを切り開いたことから始まっている。SUVならではの

・良好な視界
・オフロードも走行できる機動性
・ステーションワゴンをほうふつとさせる利便性

などが瞬く間に話題を呼び、一躍人気車の仲間入りを果たしたのだ。

モデルごとに確かなこだわり

2022年10月31日撮影、東京都内の自動車ショールームに掲げられたトヨタ自動車のロゴマーク(画像:AFP=時事)
2022年10月31日撮影、東京都内の自動車ショールームに掲げられたトヨタ自動車のロゴマーク(画像:AFP=時事)

 そして、2003(平成15)年に登場した2代目ハリアーは、プレステージ性(購入者の社会的地位の高さを証明するもの)を重視したモデルとして確固たる地位を築き上げていく。

 その後2013年には3代目ハリアーが発売。国内専用モデルとしてフルモデルチェンジを果たし、2代目以上のゆとりを確保した室内空間や、操縦性、安全性をアップさせた。

 さらに7年後の2020年に発売された4代目ハリアーでは、前後方向の映像を録画できる「デジタルインナーミラー」や、透過・調光を瞬時に変化させる「調光パノラマルーフ」などの採用で、新たな価値を見いだしている。

 生誕から25年以上たった今でもハリアーが愛され続けている理由は、モデルごとにこだわりが詰まっているからだ。

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