ルート案内だけじゃもう古い! いま問われる「カーナビ」の在り方、発想の転換が求められるこれだけの理由

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車載機器として定着したカーナビだが、その可能性は十分尽くされているとはいいがたい。ここでは、カーナビの今後の可能性について考えていくことにしたい。

立教大学前の道路環境整備例

立教通りの現状(左)と、整備計画後の予想図(右)(画像:立教通り整備委員会)
立教通りの現状(左)と、整備計画後の予想図(右)(画像:立教通り整備委員会)

 しかし、全面的な乗り入れ制限には異議も多く、導入に踏み切れないケースも目立つという。

それに関連して、卑近な例ながら、筆者の勤務先である立教大学前の道路(東京都豊島区・立教通り)で今秋から開始される、車道の一方通行化による環境整備の例を紹介しよう。

 これまで立教通りは、対向車線二車線に対して歩道の幅(幅員)が狭く、大勢の学生が通行するにもかかわらず、電柱などの障害物によって有効幅員が2m以上確保できず、歩行者同士のすれ違いすら困難だった。

 これに対し、新たな整備計画では車道は一車線、一方通行となるため、右図のように十分な歩道幅に加え、電線の埋設や街路樹の植栽、自転車道などのスペースが確保される。近年、猛暑の夏が来るたびに実感されることであるが、街路樹には景観の保全以上に、日陰を作り出して路面の気温上昇を防止するなど、環境的なメリットがある。

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