自動運転が普及すると「雇用危機」「CO2増加」を招く? 世界の最新動向とは
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労働力の需要と供給
自動車用ソフト市場が年間13%成長すると仮定すると、年間6%のソフト技術者の需要増が必要となるが、電動車製造に従事する作業者の23%が定年に近づきつつある。
欧州の自動車分野は需要に応じた熟練労働者力を確保することが重要だ。情報通信ICT関連大卒数において欧州は優れるが、基本的なソフトコード作成分野では約100万人のICT専門家が不足し、2030年までには200万人不足する。特に中小企業の人員が不足する見通しだ。
コネクティッドと自動運転分野では、貨物輸送の自動化、無人タクシー、無人シャトルやシェアサービスにより600万人の雇用が失われると予想される一方で、コネクティッドと自動運転により製造、電子技術、情報通信技術ICTおよび建設部門で生まれる雇用が、失業を相殺することは今のところ期待できない。
消費者需要の喚起とその障害
コストや耐久性、法規制約のため、自動車技術の市場への浸透は一般的な消費財に比べると遅い。今後、車両ソフトと自動運転の需要を高める施策は、
・エネルギー効率とコスト効率を高めるために予測管理機能を追加
・予測安全機能による事故ゼロを実現する完全自動運転
・スマート機器やクラウドに常時接続して頻繁に車両のソフトウエアを更新
・車両機能を個人のモバイル端末に転送し顧客が求める車両情報を提供
欧州委員会によると、欧州数か国のドライバーは年間45時間を渋滞の車内で過ごしており、コネクティッドと自動運転を導入すれば、渋滞中の車内で仕事や趣味に時間を使うことができる。全ての車が自動運転になると渋滞が解消することが期待できる。
マッキンゼーはライドシェア/カーシェアにより5台中4台の車が不要となると予測、カリフォルニア大学は、シェアカー1台当たり9~13台が不要となると予測している。
つまり、自動運転が普及すると車両の販売数が激減する懸念があるということだ。