小仏トンネルの「慢性的渋滞」は解消できるのか? 相模湖東IC~八王子IC「年間23万時間」損失という現実
中央道の慢性的渋滞を象徴してきた小仏トンネルで、交通量の季節変動は平日の1.2倍、速度は休日に通常の25%まで低下する。物流や観光に年間数十万時間規模の損失を生むこの構造的課題に対し、新小仏トンネルが本格的な解決策として動き始めた。流動性の回復が、沿道経済と首都圏交通の再設計を促す局面に入っている。
小仏トンネルの慢性渋滞

中央道の渋滞は慢性的で、長年、多くの人を悩ませ続けている。小仏トンネルでは、特に休日の交通量が急増する。NEXCO中日本が発表した中央道区間別1日あたりの交通量を見ると、平日と休日では上下線ともに休日が20~30%多い。この構造は30年以上続いており、根本的な解決策は打たれないまま時が流れてきた。
平日の閑散期であれば、小仏トンネル内は制限速度の80km/hで走行可能である。しかし、休日のピーク時には速度が20km/h以下にまで落ちる。つまり渋滞時の速度は通常時の25%以下まで低下する計算だ。この状況が恒常化すると、所要時間の見通しが立たず、交通計画の基礎となる「前提値」が機能しなくなる。
小仏トンネルの渋滞はニュースでも頻繁に取り上げられ、全国的に知られる存在となった。慢性化した渋滞の影響で、
・周辺都市の開発計画
・観光地へのアクセス
・物流のダイヤ編成
などが、渋滞による遅延を前提に組まれるケースが多い。