なぜ物流業界は“声を上げるドライバー”を排除するのか? 地裁も認定「配車差別」の闇──物流危機の陰で進行する人手不足の“自作自演”

キーワード :
,
ドライバー不足が深刻化する物流業界で、「配車差別」が労働者排除の温床に。福岡地裁が不当労働行為と認定した実例も出る中、月13万円の収入減を招く“見えない懲罰”が、制度の盲点と裁量の濫用によって静かにまん延している。

見えない懲罰

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

 物流業界で「配車差別」が深刻な労働問題として浮上している。

 配車差別とは、トラックドライバーへの業務割り当てを意図的・恣意的に操作する行為を指す。会社への不満の表明や労働組合への加入を契機に、ドライバーに対して収入が下がる短距離・低単価の仕事ばかりを配車し、間接的な懲罰を加える仕組みである。

 福岡地裁は2025年3月、こうした配車差別を不当労働行為と認定した。労働者の訴えを正面から認めた司法判断である。

 それでも、再発は後を絶たない。ドライバー不足が深刻化するなかで、声を上げた労働者を排除する構造が温存されている。
制度の隙間に入り込む「見えない懲罰」が、2024年問題の陰で労働環境をさらに悪化させている。

全てのコメントを見る