公共交通の活用が「マイカー社会」より遥かに安上がりなワケ その上“おまけ”も盛りだくさんだった!
公共交通機関の利用は、ハンドルを握って常に緊張を強いられる自家用車での移動よりも利点が多い。しかし、この事実はまだあまり知られていない。
知られざる副次的効果

LRTの新設計画は、この方針に沿った具体的な取り組みのひとつである。環境負荷が少なく、定時制に優れたLRTを市内の公共交通ネットワークの核として整備することで、クルマに過度に依存しない持続可能な都市交通体系の構築を目指しているのだ。
LRTを軸とした利便性の高い公共交通網を形成することは、クルマを利用しなくても快適に移動できる環境を創出し、クルマ依存から脱却した「人中心のまち」の実現につながる。同時に、
・都心部の渋滞緩和
・空気質の改善
・交通事故の削減
など、多岐にわたる副次的な効果も期待できるだろう。
また、公共交通を利用することには、移動時間を有効活用できるというメリットもあることにも触れておきたい。マイカーの運転では、常に前方に注意を向けていなければならず、他のことに集中することは難しい。しかし、電車やバスなら、運転から解放されるため、移動時間を自分の好きなことに使うことができるのだ。
例えば、通勤電車のなかで読書をしたり、外国語の勉強をしたりと、自己啓発に励む人は多い。スマートフォンを使って情報収集をしたり、音楽を聴いてリラックスしたりするのもいい。
このように、公共交通の利用は、出費以外でも常にハンドルを握り緊張を強いられるマイカーでの移動に比べてメリットのほうが大きいのだ。