伊豆縦貫道が牙をむく! 修善寺に観光客を運んできた「駿豆線」が憂う未来とは

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三島から修善寺を結ぶ伊豆箱根鉄道「駿豆線」。その

難読「駿豆線」の読み方

駿豆線(画像:伊豆箱根鉄道)
駿豆線(画像:伊豆箱根鉄道)

 駿豆線と書いて「すんずせん」と読む。この路線にあまりなじみのない人にとって、難読路線名のひとつだろう。

 同線は伊豆箱根鉄道(静岡県三島市)が運営しており、伊豆の玄関とも呼ばれている三島から修善寺を結ぶ、

・営業キロ19.8km
・13駅

の路線だ。なお、伊豆箱根鉄道は駿豆線のほか、小田原と大雄山駅を結ぶ大雄山線(だいゆうざんせん)も営業している。

 中小の私鉄でありながら、駿豆線には個性豊かな車両がそろっている。

 特に西武鉄道から譲りうけた1300系は、元々は西武線を走っていた101系電車であり、一部の編成は、昔ながらの黄色とベージュのカラーリングを施され、イエロー・パラダイス・トレインとして運行されている。この車両に懐かしさを感じるだけでなく、雪をいただいた富士山とのコラボはなかなか見応えがあるといえよう。

JR特急との直通運転が特徴

駿豆線(画像:伊豆箱根鉄道)
駿豆線(画像:伊豆箱根鉄道)

 そして、駿豆線のもうひとつの特徴は、JRの特急との直通運転である。

 2023年3月ダイヤ改正以降の時刻表を見ると、定期列車と臨時列車を合わせて1日3往復の駿豆線直通の特急列車が運転されている。

●修善寺方面
・踊り子3号:東京9:00発、修善寺11:08着
・踊り子9号:東京10:30発、修善寺12:39着(臨時列車)
・踊り子13号:東京12:00発、修善寺14:06着

●東京方面
・踊り子8号:修善寺12:35発、東京14:49着
・踊り子12号:修善寺14:18発、東京16:30着(臨時列車)
・踊り子16号:修善寺15:39発、東京17:49着

 ちなみに、1985(昭和60)年1月号時刻表を確認すると、1日4往復の駿豆線直通の特急列車がある。

 東京駅から特急で約2時間というほどよい距離も手伝ってか、現代においても廃止されることなく、直通の特急列車が運転されているのは、終点の修善寺の魅力にあるといえよう。

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