事故増加の懸念も 電動キックボードの「規制緩和」がどうにも迷走して見えるワケ
電動キックボードに必要な装備は
電動キックボードは原則として道路運送車両法では「原動機付き自転車」に相当する。すなわち法的には原付スクーターなどと同じであり、公道を走行するためには登録したナンバープレートを車両に装着し、自賠責保険に加入する必要がある。
さらにヘッドライト、テールライト、ブレーキライト、ウインカー(方向指示器)、ナンバープレート照明灯、それぞれ独立して作動する前後ブレーキ、スピードメーター、ホーン、後部リフレクターなど、原付スクーターなどに準じた保安部品を装着しなければいけない。
より詳細な車両区分は電動モーターの定格出力によって二分されており、出力0.6kw以下のものについては原動機付き自転車1種。0.6kwを超え1kw以下のものについては原動機付き自転車2種となる。
道路交通法では、前者は原動機付き自転車だが、後者は小型自動二輪車となる。法定最高速度は前者が30km/h。後者は60km/hとなる。
必要な運転免許は、前者が原動機付き自転車免許とその上位にある普通二輪、大型二輪、大型特殊、普通、準中型、中型、大型のいずれかの運転免許が必要となる。後者は原動機付き自転車免許では運転ができず、小型限定普通二輪もしくはその上位の二輪免許、すなわち普通二輪もしくは大型二輪免許が必要となる。
またいずれもヘルメットの着用も義務付けられる。
ここまでは要するにかなり前から市販されていた電動スクーターなどに関する法令と同じであり、理解はそれほど難しくはない。車両の形態がスクーターからキックボードに変わっただけである。
話が少々ややこしくなってきたのは2021年1月、産業競争力強化法に基づき、都市部や観光地などでの簡易なレンタル事業であるいわゆるシェアリングサービスでの電動キックボードの運用案が一部の事業者から提案され、4月から実証実験がスタートしたことがきっかけだった。