事故増加の懸念も 電動キックボードの「規制緩和」がどうにも迷走して見えるワケ

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2022年4月に改正道路交通法が改正され、電動キックボードが16歳以上であれば「免許不要」「ヘルメット未着用」でも乗れるようになる。今後2年以内の施行を前に、あらためて改正による「規制緩和」の内容を検証する。

道交法が改正、「規制緩和」の背景は

電動キックボードのイメージ(画像:写真AC)
電動キックボードのイメージ(画像:写真AC)

 近年、二輪車かいわいで話題に上がることといえば、いわゆる「電動キックボード」での公道走行が正式に認められたことだろう。

 ここで言う電動キックボードとは何かを説明すると、わが国では20年ほど前に登場し「キックボード」や「キックスケーター」などと称されていた軽便な足こぎ二輪車をベースに、バッテリーと駆動用電動モーターを搭載した乗り物のことである。

 かつての動力を持たないキックボード自体は、主として若者の間でファッション性が高く手軽な移動手段として、スケードボードなどに近い感覚とともに一時期はかなりの流行を見せた。

 しかし昨今はその人気にもかげりが見えていたことは否めない。近年は一部の熱心なファンが購入するマニアックな趣味的商品だったと言って差し支えない。動力を持たない時点での法的な扱いは明確ではなく、おおむね自転車と同等といったレベルだった。

 そんな状況の中、なぜここに来てそのキックボードが電動化された上で公道走行可能なまでに規制緩和されることとなったのか。その背景には、停滞する国内の二輪車市場やその周辺事業の活性化にあったことは間違い無い。

 しかしこの規制緩和が関連法を含めてやや迷走し始めていることに注意する必要がある。それはどういうことなのか、あらためて解説したい。