「一社専従はもう限界です」 自動車ケイレツの終焉か? 地銀8行が踏み切った“やむなき自己防衛”、559万人雇用を背負う産業再編とは
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地銀8行が2万7000社を束ね、6万8000社に及ぶ供給網へ介入した。製造品出荷額・輸出額の2割、559万人を抱える産業は、EV化と関税圧力で揺れる。系列依存を断ち切り、銀行主導で構造転換に踏み込む異例の連合が始動した。
城下町を横断する地銀連合

2026年2月27日、広島銀行や横浜銀行を含む地銀8行が広島市で広域連携協定を締結した。日本経済新聞が同日報じた。支援の対象は、主要なメーカーの本社や主力工場が集まる地域の部品メーカー群だ。具体的には販路拡大の支援、M&Aの仲介、スタートアップとの連携を通じて、系列の枠を越えた受発注を促す。
この連合には足利銀行、群馬銀行、静岡銀行、中国銀行、名古屋銀行、山形銀行も名を連ねており、日本の主要メーカーすべての供給網を網羅する形となっている。
域内の関連企業は約2万7000社、日本全国では約6万8000社にのぼり、その8割弱が売上高10億円未満の中小企業だ。これらの多くが
「特定の完成車メーカーに依存する構造」
を続けてきた。今回の提携は、これまでの日本型製造業を支えてきた垂直統合モデルが限界を迎えるなかで、金融側から産業の構造を作り変えるための宣言といえるだろう。物理的な部品の組み合わせに価値を置いてきた体制から、機能を切り離して考える新しい産業のあり方へ移行するための枠組みである。