万博EVバス「民事再生」の激震――190台はなぜ“バスの墓場”へ消えたのか? 57億円負債と公共調達の死角

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万博で導入されたEVバス190台が、わずか数か月で運用停止に追い込まれた。約80億円の投資と40億円超の公金は回収問題へ発展し、不具合率35%という異例の事態も発覚。輸入依存の実態と検証不足が露呈し、公共調達の前提が厳しく問われている。

万博EVバス運用停止の実態

EVMJ製EVバス(画像:大阪メトロ)
EVMJ製EVバス(画像:大阪メトロ)

 2025年夏の大阪・関西万博は、盛況のうちに幕を閉じた。会場の内外を駆け巡り、クリーンな移動の象徴となるはずだった電気バス(EVバス)が、今、重い課題として積み残されている。環境負荷の低減を掲げ、当初の計画を上回る計190台が投入されたものの、そのその後の青写真は完全に描き直されることになった。当初、これらの車両は閉幕後も大阪メトロの路線に転用され、地域の足として定着するはずだった。

 現在、この転用計画は車両の相次ぐ不具合によって立ち往生している。万博という晴れ舞台を終えた190台の車両は、使われるあてのないまま保管され、いつしか

「バスの墓場」

とやゆされる状況を招いた。本来、バス車両は12年から15年ほどの耐用年数を見込む長期資産だ。80億円を超える巨額の購入費用を投じながら、わずか数か月の稼働で運用から外れ、維持費だけを垂れ流す重荷へと変質している。

 事態が動いたのは2026年3月31日である。大阪メトロは、安全性や長期にわたる安定的な運用体制を築くことは困難であると判断し、これらEVバスの使用を今後一切取りやめると発表した。この撤退表明を受け、金子恭之国土交通相は4月3日の会見で、購入費を支えた補助金の返還を求める方針を打ち出している。

 導入に充てられた40億円以上の公金が、当初の目的を果たせぬまま宙に浮いた格好だ。期待された次世代の輸送手段は、行政側が厳しい回収姿勢を見せるほどの「負の遺産」へと、わずか1年足らずで姿を変えた。

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