日本の燃料電池車は「オワコン」なのか?――トヨタの孤独な闘いと、世界シェア43%のヒョンデ、中国も商用車追随の現実
燃料電池車FCVの世界販売は2025年にわずか1万6011台。ヒョンデが42.9%のシェアを握る一方、日本勢はトヨタ7.3%、ホンダ1.2%に低迷。高コストとインフラ不足が普及を阻む中、国家戦略の再設計が巻き返しの鍵となる。
ヒョンデが世界シェア4割超え

SNEリサーチの集計によれば、2025年の世界FCV販売台数は1万6011台。前年比24.4%の増加だった。この伸びを支えたのは中国だ。エコカー購入時の免税措置が2025年末に終わる。それを見越した商用車の駆け込み需要が数字を押し上げた。
メーカー別の首位はヒョンデ。前年を8割上回る6861台を販売した。2025年6月に投入した新型「ネッソ」がけん引し、世界シェアは前年の29.8%から
「42.9%」
へ跳ね上がった。対照的にトヨタは前年から4割減の1168台。シェアは7.3%まで後退した。ホンダはさらに厳しい。185台、シェア1.2%という数字が現実を物語る。中国メーカーは商用車中心に前年から1割伸ばし、7797台を販売した。
この変化は何を意味するのか――乗用車という枠を超え、量産効果を優先した中韓勢の判断が数字に表れた結果だろう。ヒョンデが4割超のシェアを握った事実は、特定モデルに資源を集中させ、製造コストを強引に下げる段階に入ったことを示している。一方、日本勢のシェア急落は
「高価格な乗用車セグメント」
に固執したツケだ。市場のボリュームゾーンから切り離されてしまった。
国内市場も深刻だ。2025年の販売台数は431台。2021年比で8割も落ち込んだ。トヨタ「MIRAI」やホンダ「CR-V e:FCEV」は700万円を超える。この価格帯が普及を妨げる最大の壁になっている。追い打ちをかけるように、2026年4月から補助金が105万円減額される。上限は150万円だ。国内市場はさらに冷え込むだろう。