「世界最大の見本市」に日本自動車メーカー“ゼロ” CES出展はもはや無意味になったのか? 価値の重心は「車体」から「知能」へ

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CES 2026はもはや自動車の舞台ではない。完成車メーカーの収益中心は依然として販売に依存する一方、電子・ソフトウェア分野の利益率は6%と高水準に維持され、付加価値の重心はサプライヤー側に移行している。この構造変化が、日本メーカーの出展控えを象徴する。

CESの家電からテクノロジーへの変化

CESロゴ(画像:CES)
CESロゴ(画像:CES)

 2026年1月6日から9日までの4日間、米国ラスベガスで世界最大のテクノロジー見本市「CES 2026」が開催される。主催は全米民生技術協会(CTA)である。かつては家電見本市として知られていたが、近年はAIや半導体、クラウド、ロボティクス、空間制御などが中心領域となっている。

 会場を埋め尽くすのは、独立した製品よりも、あらゆる生活シーンをネットワークでつなぐ基盤技術だ。自動車メーカーの出展は数社にとどまり、この場における自動車産業の存在感は低下している。一方で、先進技術を扱うサプライヤーの出展は増加しており、産業内における付加価値の重心が、完成された車体からそれらを構成する知能や制御システムへと移り変わっていることを示している。

 本稿では、日本の自動車メーカーがCESから距離を置く理由を分析するとともに、産業内で進む付加価値の移動を、この見本市の変遷と照らし合わせながら考察する。

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