「駅前タワマンはもういらない」 柏駅そごう跡地“86億円投入”が露呈させた、地方都市・駅前再開発制度の限界
人口43万人超の首都圏ベッドタウン、柏駅東口が再生の局面を迎える。そごう柏店跡地の解体が進み、約5200平方メートルの駅前再開発計画が動き出す。複雑な地権構造や利害調整が課題となるなか、街の未来像は全国の関係者の注目を集める。
商店街の老朽化と雑多な街並み

そごう柏店とともに発展してきた柏駅東口の様子を紹介する。周囲の商店街は人通りが少ないわけではないが、面積の狭いペンシルビルが多く、雑多な印象を受ける。
中心部の「パレット柏」3階付近から商店街を見下ろすと、アーケードや店舗の状況が確認できる。人通りはあるものの、建物の古さが目立ち、老朽化が進んでいる。道幅も狭く、地震や火災に強いとは言い難い状態である。
柏駅東口には駐車場も多く存在する。これらは1970年代から80年代にかけて、複数の経営者により買い物客や住民、商用客を対象として造成された。当時の研究では、
「1件あたりの駐車場面積は年代を経るごとに小規模化している」
と指摘されていた。現在も広大な駐車場や立体駐車場がまとまっているわけではなく、建物間に小さな駐車場が点在する形で分布しており、複雑な所有関係が見て取れる。
公園やパブリックスペースの不足も課題である。屋外イベントの開催が難しく、地域住民や若者の活動も制限されがちで、結果として街の集客力を削ぐ要因となる。柏市も「人々の居場所となるサードプレイスが不足している」と認識しており、街の発展には欠かせない要素と考えている。