「駅前タワマンはもういらない」 柏駅そごう跡地“86億円投入”が露呈させた、地方都市・駅前再開発制度の限界
人口43万人超の首都圏ベッドタウン、柏駅東口が再生の局面を迎える。そごう柏店跡地の解体が進み、約5200平方メートルの駅前再開発計画が動き出す。複雑な地権構造や利害調整が課題となるなか、街の未来像は全国の関係者の注目を集める。
そごう柏店の破綻と地位喪失

そごうはバブル期の過剰投資により2000(平成12)年に破綻した。グループ内で売上が大きかった柏そごうは閉店を免れたが、そごう破綻によるイメージ低下で地域一番店の地位は失われた。1992年には駅西側に大規模に拡大した柏高島屋ステーションモールにその座を奪われた。
さらに2005年のつくばエクスプレス開業にともない、「ららぽーと柏の葉」などの大型商業施設が次々と開業した。既存の郊外型モールであるイオンモール柏も加わり、顧客の奪い合いは激化した。
その後、ミレニアムホールディングスやセブン&アイ・ホールディングス傘下となったそごう柏店(2002年に名称変更)は、プラザ館へのビックカメラ出店やシニア向けリニューアルなどで巻き返しを図った。しかし売上はピーク時の2割まで減少し、2016年9月30日に43年の歴史に幕を下ろした。
本館の建物は三井不動産に売却された。プラザ館は地権者が運営するテナントビルとして現在も存続し、スカイプラザ専門店街やビックカメラ柏店が入居している。