国際線停止の危機! タイ「ノックエア」凋落から学ぶ、日本航空界が絶対に繰り返せないガバナンスの教訓とは?

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タイ国際航空の子会社として2004年に設立されたノックエアは、国内24都市を結ぶ路線網を築き、2013年には上場を果たした。しかし労使対立や安全問題、コロナ禍による経営破綻を経て、2025年には全国際線運航停止に追い込まれるなど、LCC運営の難しさを象徴する存在となった。

タイLCC市場の台頭

ノックエア(画像:ノックエア)
ノックエア(画像:ノックエア)

 ノックエアは2004年に、タイ国際航空のLCC(格安航空会社)子会社として設立された。以後、バンコクのドンムアン国際空港やスワンナプーム国際空港を中心に、チェンマイやプーケットにも拠点を置き、路線網を拡大した。

 2000年代のタイは、東南アジアでも航空自由化に積極的で、多くの航空会社が参入し競争が激化していた。タイエアアジアやオリエントタイ航空などが登場するなか、ノックエアはタイ国際航空の子会社でありながら出資比率を39%に抑え、高い自主性を確保して経営を進めた。

 2011年にはタイ国内24都市を結ぶ路線網を構築し、国内線では最大規模となった。国際線にも進出し、一時は広島への就航も果たしている。さらに2013年7月20日にはタイ証券取引所に上場し、国内航空業界の注目株として期待を集めた。

 2014年には、シンガポール航空のLCC子会社スクートが49%を出資し、長距離路線を担う子会社ノックスクートを設立した。ノックスクートは成田や関空に路線を開設し、2019年には新千歳への就航も果たすなど、東アジア路線を中心に成長を続けた。成田路線には増便計画もあり、2010年代までは順調に拡大しているように見えた。

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