「夜中にメールを送る課長」「雑な指示を出す部長」 上司を“マナー違反”と罵倒しても全く意味がない理由【連載】上司ガチャという虚構(4)
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部下の努力が「ブラックボックス化」する職場で、夜間メールは増える。進捗の可視化と報連相の構造改善が、上司の不安を減らし、裁量拡大と生産性向上をもたらす最小のレバレッジである。
上司が嫌いなのは「突然」

最近、若い世代の間でよく聞く「上司ガチャ」という言葉。どんな上司に当たるかは運任せで、自分では選べない――そんなもどかしさを端的に表している。しかし、そもそも上司を変える力はほとんどの人にない。だから「当たり・ハズレ」にこだわっても意味はなく、不満を運のせいにしていては自分の成長の機会を逃してしまう。本連載「上司ガチャという虚構」では、上司を「良い・悪い」で単純に裁くのではなく、無駄な労力に振り回されず、自分の成長や適応力に目を向ける視点を探る。変化の激しい職場で、自分の市場価値をどう磨き、キャリアをどう守るか。そのヒントを丁寧にひも解いていく。
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「なんでもっと早く言わなかったんだ」「そんな報告では何も伝わらない」――。
こうした言葉に心当たりのあるビジネスパーソンは少なくない。最近は特に、雑な指示をメールだけで送る上司や、夜間に平気で業務メールを送る上司への不満が部下の間で増えている。しかし問題の本質は、上司の性格やマナーの問題ではなく、組織の構造にある。
上司が最も嫌い、避けたいのは、想定外の事態が突然起こることだ。この「突然」を仕組みでなくすことが、夜の不安メールを減らし、成果を最大化するカギになる。上司に怒りをぶつけるのではなく、情報を“見える化”するという最小のレバレッジで構造を変えることが重要である。