能登地震515人犠牲の教訓――「逃げ遅れゼロ」は実現できるのか? スマホ2500台充電の池袋バスに集まる期待とは

キーワード :
, , ,
巨大地震や頻発する災害で避難が困難な現状に対応し、新たな防災モデル「フェーズフリー」が注目を集める。日常と災害時の境界をなくし、AIやモビリティ技術を活用して逃げ遅れゼロを目指すこの取り組みは、自治体や企業の実証実験を通じて急速に普及しつつある。今後は法整備やインフラ強化が鍵となり、新たな市場拡大と防災力強化が期待されている。

逃げられない社会の現実

イケバス(画像:写真AC)
イケバス(画像:写真AC)

 2025年7月30日、ロシア・カムチャツカ半島沖でマグニチュード8.7の巨大地震が発生。日本にも津波警報が発令された。国内では2024年の能登半島地震で死者515人を出すなど、自然災害の頻発が社会課題としての重みを増している。

 一方で、災害時の交通インフラの脆弱性は依然として深刻だ。避難の必要があっても、物理的に「逃げられない」住民が全国で数多く存在している。移動手段の確保は、生死を分ける決定的要因になりつつある。

 こうした状況のなか、

「フェーズフリー」

という概念を取り入れた新たなモビリティサービスが注目されている。平時と災害時の区別を超えて、常に機能する設計思想が評価され、各地で導入が進む。

 この取り組みは、災害時の逃げ遅れゼロを実現できるのか――。現場で直面している課題や技術的な突破口を、数字や事例をもとに掘り下げる。

全てのコメントを見る