死者346人の悲劇が変えた航空戦略――なぜ「ターキッシュ エアラインズ」は就航国数世界最多になれたのか?
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世界最多131か国に就航するターキッシュ エアラインズ。古都イスタンブールの地の利と歴史を武器に、巨大ファンドを背景に急伸する中東勢に対抗する。悲劇を乗り越え、機内食や無料ホテル提供など独自の強みで差別化を図る老舗の現在地とは。
トランジット宿泊の強み

ターキッシュ エアラインズの強みは路線網だけではない。同社の機内サービスはAPEXやSKYTRAXなど世界的な格付け機関から高く評価されている。
例えばAPEXでは欧州最高の機内エンターテイメントシステムや最高のビジネスクラスケータリングを受賞した。SKYTRAXでも欧州最高の航空会社に選ばれている。特に機内食の評価は高い。米国の「MoneySuperMarket」が世界100以上の航空会社と2万7000人の乗客レビューをもとに調査した結果、8位にランクインしている。トルコ料理をはじめ多彩な各国料理を提供し、近年多くの航空会社がコスト削減でサービスを縮小する中で貴重な存在だ。
日本路線などの長距離便ではエコノミークラスでも無料でトラベルセット(ヘッドフォン、スリーピングマスク、耳栓、靴下、歯ブラシ、歯磨き粉)を配布し、快適なフライトを提供している。
さらに最大の魅力はトランジットホテルサービスだ。乗り継ぎに12時間以上(ビジネスクラスは9時間以上)かかる場合、イスタンブール市街に最大2泊まで無料で宿泊できる。海外旅行の乗り継ぎでは半日以上待たされることも珍しくなく、シャワーなどを利用するには数千円の費用がかかることもある。そうした負担を軽減するこのサービスは非常にお得だ。
宿泊先は歴史的な建造物が多数残るイスタンブール。東ローマ帝国やオスマン帝国の首都として栄えた街を散策できる。あえて乗り継ぎ時間を長くして観光を楽しむ利用法もあり、旅の楽しみを増やすサービスといえる。