JR陸羽西線は「実質廃線」なのか? 営業係数「3297円」の衝撃、バス代行「2025年度まで延長」という現実を考える
JR東日本は国交省の高規格道路建設にともない、陸羽西線の全線運休とバス代行輸送を2025年度まで延長。日々の利用者は1987年の2185人から2023年には129人に激減し、7億円超の赤字を抱える地域鉄道の存続問題が浮上。競合する道路整備との兼ね合いとともに、沿線の未来が問われる局面を迎えている。
分断された43kmの現実

JR陸羽西線は、山形県内の新庄駅と余目(あまるめ)駅を結ぶ全長43kmのローカル線である。新庄駅には山形新幹線、奥羽本線、陸羽東線が乗り入れ、余目駅は羽越本線と接続する。現在、全区間で運行が休止されており、バスによる代行輸送が実施されている。
多くの列車は、余目駅を経由して羽越本線の酒田駅まで直通していた。過去には、山形駅と酒田駅を結ぶ急行「月山」も運行されており、陸羽西線は単独のローカル線というより、奥羽本線(内陸側)と羽越本線(日本海側)を結ぶ準幹線としての役割を担っていた。
転機となったのは1981(昭和56)年の月山道路の開通である。山岳地帯をショートカットする道路が整備されたことで、酒田・鶴岡~山形間の輸送は鉄道からバスに大きくシフトした。その後も、月山道路に接続する山形自動車道の整備が進み、現在では山形のみならず仙台と酒田・鶴岡を結ぶ高速バスも高頻度で運行されている。
1999(平成11)年には山形新幹線の新庄延伸にともない、奥羽本線の線路が標準軌に改軌された。これにより、陸羽西線との直通運転は不可能となり、路線は完全に分断された。羽越本線側では酒田駅まで直通する運用が残るが、新庄~余目間は事実上、孤立した状態に置かれている。