中国CRRCが日本車を駆逐? ジャカルタ通勤鉄道での「E235系失注」が示す、日本の護送船団方式の限界
日本製中古車両が独占してきたジャカルタ通勤鉄道に異変。中国中車が1年未満の異例の短納期で132両を納入、CRRC製新型車両が続々営業開始した。約3兆円規模の調達劇の裏に、破談した日本側計画と急速な勢力図の転換があった。
ODA抜きの政治舞台

4月22日に開催された鉄道電化100周年記念式典にはCRRCがスポンサーのひとつに名を連ねており、現地法人であるCRRC Sifang Indoneaiaの社長も出席した。そして、国営企業副大臣は
「今後、日本からの中古車両は購入しない。今、我々は新車を導入出来る。ひとつは中国から、そして最も期待しているのが、INKA社製のもうひとつの新車だ。100年を経て、ついに国産化を果たした」
とスピーチした。新車を自前で導入出来ること自体はすばらしいことである。しかし、過去、50年近くに渡って数千億円規模の技術協力、そして円借款協力を含む、
「日本との政府開発援助(ODA)の上に今があるという文脈」
が完全に欠落していた。鉄道関係者も出席しているなか、インドネシア、中国の政治パフォーマンスになってしまっている。
KCIアスド社長も、このスピード感で車両を調達出来るのはCRRCの他にないと賞賛している。日本側にも説明責任があるだろう、そしてこの状況でそれが出来るのは、当地日本国大使館のみである。