航空業界の貧乏神「空港整備特別会計」の欺瞞を暴く! 98もの空港乱立、高すぎる公租公課…その悪業を総括する
空港整備特別会計、航空業界版「キングボンビー」! 国土交通省の甘い予測と巨額投資が航空会社を苦境に陥れた負の遺産を検証。98空港乱立、高額着陸料、JAL破綻…その教訓は。世界が学ぶべき「日本の失敗」。空港民営化と自由化で日本の空は復活するのか。モビリティ経済の観点から、空港政策の光と闇に迫る。
高騰する着陸料、空路の衰退と影響

空港整備特別会計によって新しい空港は次々にできたが、着陸料の負担などで運賃が高くなり、航空路線に乗る乗客は減少した。同時期に新幹線や高速道路の整備も進み、空路の需要が減少した地域もあった。
実際、羽田から仙台、花巻、新潟を結ぶ路線は、東北新幹線や上越新幹線の開業により1980年代から廃止され始めていた。1990年代から2000年代にかけて、その傾向はさらに悪化した。
2009(平成21)年4月から8月にかけて、JALとANAの国内線274路線のうち173路線が搭乗率6割を下回り、赤字路線となった。特に羽田路線の70路線中50路線が採算割れを起こし、この状況では地方ネットワークを維持することは難しかった。さらに、2008年の燃料費高騰が追い打ちをかけ、JALが福島空港から撤退し、関空からも仙台線が廃止されるなど、多くの路線がなくなった。
廃止できる路線はまだよかったが、2000年代までは航空業界への
「政治的圧力」
が強く、地元政治家や行政の反発で廃止できない路線も多かった。この状況は、1970年代から80年代の赤字路線を抱えていた国鉄のようだった。空港整備特別会計は無駄な赤字空港と赤字路線を生み出し、日本の航空会社を弱体化させた。