ウクライナ侵攻だけじゃない! 政治に翻弄される「交通政策」 実は日本国内にもあった

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ロシアのウクライナ侵攻により、日本と欧州を結ぶエアラインはロシア上空を回避するルート変更を余儀なくされた。このように、政治によって人々の交通網が影響を受ける例は、実は身近なところにもある。

ウクライナ侵攻、日本へのダメージは

富山市内を走るLRT(画像:森口将之)
富山市内を走るLRT(画像:森口将之)

 ロシアがウクライナに侵攻して1か月半以上。当然ながら交通にもさまざまな影響を及ぼしている。中でも日本に直接関係があるのがエアラインだ。

 日本と欧州を結ぶエアラインは、これまではロシア上空を通過する、最短経路で飛んでいた。しかし侵攻が続く中でこのルートは危険という判断から、北極海経由や中国・中央アジア経由に切り替わった。

 実はこうした状況は初めてではない。冷戦時代も当時のソビエト連邦の上空を避けて飛んでおり、北回り・南回りと呼ばれていたからだ。しかしソ連崩壊と航空機の航続性能向上により、ロシア上空を飛行する直行便が実現したという経緯がある。

 交通が政治に左右されることは日本国内でもある。かつては新幹線のルートや駅の設置が話題になったが、最近の事例ではLRT(ライトレール/次世代型路面電車)がわかりやすい。

 たとえば栃木県宇都宮市および芳賀町で工事が進んでいる宇都宮ライトレールは、2023年3月開業予定となっているが、宇都宮市が新しい交通を導入しようと考えたのは1993(平成5)年度と、約30年も前のことだ。