「札幌五輪」招致に拭えぬ不安 大雪被害で交通寸断、今冬の反省を生かせるか

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2022年2月、記録的な大雪に見舞われた札幌では、鉄路・空路・一般道などが甚大な被害を受け、交通網が寸断された。市が目指す2030年冬季五輪の招致には、こうした交通課題の解決も欠かせない。

JR北海道が大規模運休

札幌市内の家々は、まだ積雪の中。3月中旬撮影(画像:合田一道)
札幌市内の家々は、まだ積雪の中。3月中旬撮影(画像:合田一道)

 コロナ渦の中、北海道は大雪に悩まされた冬となった。最も痛手を被ったのが交通網の乱れ。一番身近な道路の除雪が追いつかず、各地で車が立ち往生したり、衝突事故を起こしたりと、ざんざんな状況だった。

 ほとほと参ったJR北海道は、天候の推移を見ながら、翌日の列車の運行中止を告知する方策を採った。このため1日に最大160本以上が運休になり、札幌駅など主要駅は、足を奪われた人々で混雑した。

 新千歳空港も、降り続く雪に除雪作業が追いつかず、滑走路を確保できないまま早々と全便欠航を決めた。このため空港は搭乗できない人々であふれ、一夜を明かすという人が続出した。まさにホワイトアウトの状態だった。

 札幌管区気象台はこの冬の特徴をこう説明している。

 2022年3月2日(水)現在の札幌の積雪は102cmで平年の1.4倍。これは全道的な傾向で、雪道が交通事故を誘発し、さらに積雪が次第に緩んで重くなり、住宅の倒壊を引き起こしたという。

道警本部の調べによると、道内の住宅倒壊被害は43件にのぼり、前年に比べてちょうど2倍。また雪道で転倒して搬送される事故も増え、2月末現在の搬送者は過去5年で最多の1188人にのぼっている。