大黒PA「無法地帯化」の根本理由! なぜ「クルマ好きの聖地」は混乱を招くのか? 違法改造、インバウンド…解決策はあるのか?

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横浜市の大黒PAは、年間数百万人が利用する高速道路の休憩施設でありながら、「クルマ好きの聖地」として独自の進化を遂げてきた。しかし、その知名度の高まりとともに、違法改造車や騒音トラブル、海外からの無断侵入といった問題が深刻化。経済的にも観光資源としての可能性を秘める一方、適切な管理が急務となっている。秩序を維持しつつ文化として活用するために、求められる解決策とは何か。

観光地化が生んだ違法行為

大黒PA(画像:写真AC)
大黒PA(画像:写真AC)

 先日、神奈川県警と関東運輸局が首都高速道路の大黒パーキングエリア(PA、神奈川県横浜市)で実施した不正改造車の一斉摘発が、大きな混乱を引き起こした。本来、休憩所であるはずの大黒PAは「クルマ好きの聖地」として広まり、国内外から見物客が集まるようになった。

 その結果、

・違法改造車
・旧車
・スポーツカー

が集まる場所となり、高速道路と一般道を隔てる壁を越えてPAに侵入する危険な行為が繰り返され、問題はますます深刻化している。

 なぜ、休憩所としての役割を果たすべき大黒PAが、問題の多発する場所となってしまったのか。本稿では、その背景にある「視点のずれ」について考えてみたい。

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