大黒PA「無法地帯化」の根本理由! なぜ「クルマ好きの聖地」は混乱を招くのか? 違法改造、インバウンド…解決策はあるのか?

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横浜市の大黒PAは、年間数百万人が利用する高速道路の休憩施設でありながら、「クルマ好きの聖地」として独自の進化を遂げてきた。しかし、その知名度の高まりとともに、違法改造車や騒音トラブル、海外からの無断侵入といった問題が深刻化。経済的にも観光資源としての可能性を秘める一方、適切な管理が急務となっている。秩序を維持しつつ文化として活用するために、求められる解決策とは何か。

多様な視点が生む問題点

大黒PA(画像:写真AC)
大黒PA(画像:写真AC)

 問題は、こうした煽りから悪意が感じられないことだ。

 彼らにとって、大黒PAは単なる「クールなクルマが見られるスポット」であり、そこで行われている活動の一部が日本の法律に抵触していることや、休憩目的で訪れた一般ドライバーが利用できなくなるといった実際の問題については、まったく視野に入っていない。この

「認識のギャップ」

が、インバウンドによる問題行動を引き起こす一因となっていると考えられる。ただ、この問題は

「日本人vs外国人」

という単純な構図ではない。日本人のなかでも、立場によって大黒PAに対する認識は大きく異なる。

 一般ドライバーにとっては純粋な「休憩施設」であり、旧車やスーパーカーのオーナーたちにとっては「仲間との交流の場」、過激な改造車のオーナーにとっては「自己承認欲求を満たす舞台」というように、同じ空間に対する認識はバラバラだ。視点が異なるのではない。そもそも

「視点が異なるという意識」

すら存在しないのだ。では、大黒PAの問題の現実的な解決策は何か――。例えば「合法的なクルマイベント」の開催が考えられる。

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