京都市バス、運賃支払い時間「80%短縮」を実現! 快適さ向上で「バスって楽しい」と思える時代は到来するのか?
路線バス業界では、UXデザインがドライバー不足や利用者の快適さ向上に重要な役割を果たしている。例えば、京都市では「つり銭方式」によって運賃支払いの時間が80%短縮され、双方の負担が軽減された。UXデザインは、公共交通の持続可能性を高め、実用的で満足度の高い体験を提供するための重要な要素となっている。
試作と検証で導く幸福度向上

最近、名刺交換をしていると「UXデザイナー」と名乗る人が増えてきたと感じる。
かつては、筆者(西山敏樹、都市工学者)のようなヒューマンインターフェース分野の研究者だけがUXデザインについて語っていたが、今ではその時代は終わり、ユーザー体験の設計が広く認知されるようになった。
現在、UXデザイナーは、製品やサービスの使いやすさだけでなく、使用時に得られるよい体験や感情を重視し、それらを設計・デザインする役割を担っている。
UXデザイナーは、まずユーザーに対してマーケティング調査を実施し、得られたデータを基にユーザーの生活を改善する製品やサービスの試作を進める。その後、
・モックアップ(外観やデザインを示す試作品)
・プロトタイプ(実際に動作する機能を持った試作品)
を使ってユーザーテストやインタビューを行い、ユーザーの幸福度を高めるために試作と検証を繰り返す。このプロセスを通じて、UXデザイナーはよりよいユーザー体験を設計していく。