「乗らないから関係ない」じゃ済まされない! 路線バス崩壊危機、ドライバーの「給与」を今すぐ上げるべきこれだけの理由
2024年問題で、路線バス業界は深刻なドライバー不足に直面している。コロナ禍や待遇の悪さから離職が増え、ドライバーの平均年収は398万円と低い水準だ。その結果、全国でバスの減便や廃止が進み、地域経済や住民の生活にも影響が出ている。ドライバーの待遇改善は急務で、運賃の見直しや税制改革など、社会全体で議論する必要がある。「バスに乗らないから関係ない」とは言えない状況だ。
賃金が上がらない根本理由

路線バスの場合、事業者が運賃を値上げする際には、公式のインターネットサイトやバス停の掲示に「国土交通省への申請を行った」と記載されている。
一般的な商品のように、需要が大きい路線では運賃を安くし、需要が少ない路線では運賃を高く設定することは難しい。多くの人が乗るからといって、路線によって値上げして総収益を増やす戦略も取りづらい。
路線バス業界には
「上方硬直性」
という特性があり、需給の一致のための価格調整が働きにくい。
そのため、ドライバーの給与を簡単に上げることができないのだ。また、経営層が将来の賃下げを懸念してあえて賃上げを控えている現状もある。