川崎市バスが障害者を「乗車拒否」 ネット大論争も、これは“デジタル化”が生み出した新たな問題ではないか?
川崎市の公共交通で、障害者手帳アプリ「ミライロID」が運転手に拒否される問題が発生した。デジタル化が進む中で、高齢者やデジタルに不慣れな利用者が直面する障壁が浮き彫りになった。運転手の認識不足が原因で、利用者とのコミュニケーションが不足していることも明らかになった。公共交通の未来には、すべての人が使えるシステムが必要だ。
混乱を招いた窓口削減の実態

多くの交通機関では、利便性と効率化を図るためにアプリの開発を積極的に進めているが、デジタル化の急速な進展は、必ずしもスムーズに受け入れられていない。利用者も交通機関側も、新しいテクノロジーにまだ十分に対応できていないのが現状だ。
特に問題が顕著だったのが、JR東日本の「みどりの窓口」削減による混乱だ。もともとJR東日本は、コロナ禍による旅客需要の減少やコスト削減の必要性から、2025年までに管内の440駅にある窓口を140駅程度に減らす計画を進めていた。
窓口削減にともない、JR東日本は次の対策を取った。
・オペレーターが切符購入をサポートする「話せる指定席券売機」の導入
・ネットでの切符購入サービス「えきねっと」のリニューアル
・チケットレス化の促進
これらの削減措置はJR各社でも進められていたが、SNSなどでは「窓口が混雑するのではないか」という声が早くから上がっていた。新しい券売機は、ネットでの購入に慣れていない人にとって使いにくく、窓口の職員のように柔軟な対応も難しかった。
その結果、利用者が減少したみどりの窓口に長い行列を作る事態となった。特に2024年のゴールデンウィークにはこの問題が大きく表れ、JR東日本は2024年5月8日に窓口削減計画の凍結を発表することになった。