民営化の公約「ブルートレイン = なくならない」は結局、守られたのか?【短期連載】国鉄解体 自民党「1986年意見広告」を問う(5)

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ブルートレイン消滅の背景には、新幹線の高速化や競合する高速バス・航空の台頭、安価なビジネスホテルの増加が影響。夜行列車の利用者は減少傾向にあり、運行コストの高さも課題。環境意識の高まりや鉄道旅行の再評価があれば、復活の可能性も期待できる。

ヒントは「テーマパーク化」

大垣駅でJR西日本223系普通列車(左)と並ぶJR東日本189系「ムーンライトながら」。2012年8月10日、筆者撮影(画像:大塚良治)
大垣駅でJR西日本223系普通列車(左)と並ぶJR東日本189系「ムーンライトながら」。2012年8月10日、筆者撮影(画像:大塚良治)

 夜行列車の旅の魅力をさらに訴求するためには、消費者に

「夜行列車に乗りたい」

と感じさせるブランドを構築することが重要である。東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランドが、固定客への依存から脱却するために、“動くテーマパーク”としてのクルーズ(船)事業に乗り出すことを明らかにした。

 これを受けて、JRも「通勤・通学客依存」からの脱却を目指し、

「乗ること自体を目的とする『テーマパーク』のような夜行列車」

をブランド化し、観光資源として活用することを考えてはどうだろうか。このアプローチは、夜行列車のパーパスの確立や鉄道旅行ファンの獲得、鉄道の高付加価値化を通じた収益増加に貢献できる。

 日本では人口が減少しており、固定客である通勤・通学利用は確実に減少する。そのため、旅行客の獲得は鉄道業界全体にとってますます重要なテーマとなる。JRグループには、旅に彩りを添える魅力的な夜行列車を作ってほしい。夜行列車には地域に活力を与え、鉄道旅行の魅力をアピールする大きなポテンシャルがあるのだ。

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