民営化の公約「ブルートレイン = なくならない」は結局、守られたのか?【短期連載】国鉄解体 自民党「1986年意見広告」を問う(5)

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ブルートレイン消滅の背景には、新幹線の高速化や競合する高速バス・航空の台頭、安価なビジネスホテルの増加が影響。夜行列車の利用者は減少傾向にあり、運行コストの高さも課題。環境意識の高まりや鉄道旅行の再評価があれば、復活の可能性も期待できる。

夜行列車の歴史的役割

札幌駅に到着した「はまなす」。2011年8月22日、筆者撮影(画像:大塚良治)
札幌駅に到着した「はまなす」。2011年8月22日、筆者撮影(画像:大塚良治)

 急行「はまなす」(運行区間:青森~札幌)は、2016年3月21日まで存続していた。この列車は青函トンネル開業にともない、JRが発足した1988年3月13日に運行を開始した。筆者(大塚良治、経営学者)が青森発の列車に乗った際、函館到着時に多くの乗客が下車するのを見て、国鉄の象徴のひとつである青函連絡船を補完する役割を果たしていると感じた。

 583系電車で運行された急行「きたぐに」(大阪~新潟)は、2012(平成24)年3月17日のダイヤ改正にともない、寝台特急「日本海」とともに定期列車としての運行を終えた。きたぐにのB寝台は3段式の開放型だった。

 また、自動車の積載が可能な「カートレイン」(「カートレイン九州」(運行終了時の区間は浜松町~東小倉)など)や、二輪車を搭載できた「MOTOトレイン」(急行「八甲田」および快速「海峡」に連結して、上野~函館で運行)も国鉄からJRに引き継がれたが(1988年に開始された「モトとレール」は日本海に連結して、大阪~函館で運行)、いずれも1990年代に姿を消している。

 国鉄からJRへ継承された夜行普通・快速列車には、

・阪和線・紀勢本線経由の夜行普通列車、大垣夜行(1996年3月16日ダイヤ改正以降は「ムーンライトながら」)
・「ムーンライト」(同日以降は「ムーンライトえちご」)
・土讃本線(現・土讃線)の夜行普通列車
・中央東線の夜行普通列車

があった。さらに、JR発足後には「ムーンライト九州」(京都~博多)や「ムーンライト信州」(新宿~白馬)なども誕生した。

 このように、国鉄からJRに継承された夜行列車のほか、JR発足後に新たに創設された夜行列車もあったが、大半は消えてしまった。現在、定期夜行列車として残っているのは「サンライズ出雲・瀬戸」のみである。また、国鉄からJRへ夜行急行列車もいくつも引き継がれたが、すべて姿を消した。ブルートレインはJRから完全に消滅し、現在では保存車両を見ることができるのみである。

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