民営化の公約「ブルートレイン = なくならない」は結局、守られたのか?【短期連載】国鉄解体 自民党「1986年意見広告」を問う(5)

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ブルートレイン消滅の背景には、新幹線の高速化や競合する高速バス・航空の台頭、安価なビジネスホテルの増加が影響。夜行列車の利用者は減少傾向にあり、運行コストの高さも課題。環境意識の高まりや鉄道旅行の再評価があれば、復活の可能性も期待できる。

WE銀河、魅力の定期運行

大阪駅で出発を待つ「トワイライトエクスプレス」札幌行き。2012年11月7日、筆者撮影(画像:大塚良治)
大阪駅で出発を待つ「トワイライトエクスプレス」札幌行き。2012年11月7日、筆者撮影(画像:大塚良治)

 一方で、希望の光が見えてきた。JR西日本は117系近郊型電車を改造し、臨時特急「West Express銀河」(WE銀河)を生み出した。この取り組みは「JR西日本グループ中期経営計画 2022」で示されたもので、

「地域との対話と連携を通じ、観光を中心として西日本各エリアの活性化に貢献する」

ことを目指している。WE銀河は2020年5月8日に運行を開始することが当初発表された。この運行は、夜行列車の復活が不可能ではないことを証明した。JR西日本の英断に敬意を表したい。

 WE銀河は昼行列車としても夜行列車としても運行されている。コロナ禍の影響で2020年9月11日に運行を開始した当初は、日本旅行が発売する団体専用列車(募集型企画旅行)だったが、2023年以降はみどりの窓口などでの一般発売も行われるようになった。JR九州・JR西日本・JR東日本が運行するクルーズトレインは、いずれも募集型企画旅行で、料金が数十万円以上と高額であるのに対し、WE銀河は普通車指定席とグループ車指定席を用意しており、比較的リーズナブルな価格で利用できる。

 また、JR西日本管内での運行が基本だが、「四国デスティネーションキャンペーン」の一環として、2021年12月25日・26日にJR四国管内へ初めて乗り入れた。今後は、JR他社との協力を通じて恒常的な乗り入れが実現することを期待している。

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