かつては変人扱い! 「一人旅」が今では全然恥ずかしくなくなった根本理由

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旅行業界では、女性を中心に一人旅が注目されている。2023年のデータでは、全ての年代で女性の一人旅率が上昇しており、特に40代女性が突出している。コロナ禍やテクノロジーの進化が影響し、2050年には全世帯の約4割を占めると予測される単身世帯。多様な旅行スタイルとして定着していくことが予想される。

一人旅支援、女性向けツアー拡充

サンライズ出雲(画像:写真AC)
サンライズ出雲(画像:写真AC)

 この記事を書くにあたり、最近の一人旅に関する情報を広く調査したが、特に女性をターゲットにした内容が目立つ。

 例えば、著名な旅行ガイドブック『るるぶ』のウェブ版では、2024年8月に

「サンライズ出雲でひとり女子旅!夜行列車の詳細をレポ」

という記事が掲載された。夜行列車は従来、男性が好んで利用するイメージがあったが、その考えはもはや古いようだ。

 ツアー催行大手のクラブツーリズムは「ひとり旅」ツアーを強化している。そのなかでも30~50代の女性をターゲットに、同世代の女性社員によるプロジェクトチームを結成し、商品を拡充している。2024年6月からは「女性限定ひとり旅」をテーマにしたツアーを展開しており、

「おひとりずつに1テーブルを用意」
「バスの座席も1人2席」

といった工夫が施されている。このように、ツアー旅行でありながら、一人旅のように楽しむことができる仕組みだ。

 一人旅は全て自分で計画し判断する必要があるため、その煩わしさは男女ともに敬遠されることがある。しかし、こうしたハードルを下げた商品展開は、一人旅を好む人々をさらに増やす要因となるだろう。

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