北陸新幹線「米原ルート」 所要時間を計算したら「小浜ルート」よりも速かった!
北陸新幹線の新大阪延伸には25年と3.9兆円が必要で、米原ルートとのコスト差を考えると、国益を考えた選択肢に疑問を抱く意見がある。運行管理システムや車両面の課題を克服すれば、米原ルートの方が所要時間や費用面でメリットが大きいとされる。
半額以下で得られる投資効果
ここまですれば北陸新幹線列車は1時間最大5本の乗り入れが可能となる。
また、米原駅部についてもどんな運用でもできるような配線にしてダイヤ設定の自由度を高めてあげたらいい。JR東海も多少は考えてくれるだろう。
リニア開通まで待てばそんな投資は要らないとか、京都駅のホーム増設や、京都側からも鳥飼基地へ入れる線路の増設などで京都発着にすればいいとかの声も筆者に寄せられているが、JR東海の丹羽社長は
「リニア建設は(名古屋を境とした)東西同時施工不可・名古屋開業も2034年」
と発言をしており、全線開業は早くて2044年との公算が大きい。米原ルートで開通ならそれよりも早いだろうし、リニア開通後もダイヤの安定性向上とダイヤ設定の自由度向上を鑑みれば、新大阪~鳥飼間複々線化は必要な投資といえよう。
極論、小浜ルートの半額以下になるなら何千億円でもかけていい。JR東海を納得させるためならそこまでするのが筋である。
あとは「5」のJR西日本は収益が減って嫌がるはずだという点については、次回の料金面の記事で触れたいと思う。